自己責任で。

小さな話をタレ流す雑記ブログ

『大企業病』は企業の病気ではなく、経営者の病気である

f:id:teihanpatsu87:20160317231027j:plain

 
会社が大きくなると良く使われる『大企業病』という言葉がありますよね。なぜ会社が大きくなると大企業病になってしまうのか、ふと自分の勤める会社を振り返って考えてみました。
 
 

 

大企業病とは

 
大企業病って、そもそもどういう意味でしょう。改まって聞かれると困る方も多いのではないでしょうか。私も何となく聞き及んでいるうちに漠然と口にしていました。
 
これについてインターネットで調べた内容が以下の通りです。
 

大企業病(だいきぎょうびょう)とは、主に大企業で見られる非効率的な企業体質のことである。

組織が大きくなることにより経営者と従業員の意思疎通が不十分となり、結果として、組織内部に官僚主義セクショナリズム事なかれ主義、縦割り主義などが蔓延し、組織の非活性をもたらす。社員は不要な仕事を作り出し、細分化された仕事をこなすようになる傾向がある。
 
(※出典:ウィキペディア大企業病』より)
 
・・・って、分かりづらいですね(笑)。
 
概ね皆さんが解釈している内容で合っていると思うのですが、企業が大きくなる事で陥ってしまう会社組織の『状態』を広義に表しています。
 
一般に使われる時の状態としては、
 
  ・上からの意思伝達が行き届かない
  ・小回り(方向転換)が出来ない
  ・従業員が惰性で仕事をしている
  ・慢心してしまい考えなくなってしまう
  ・非生産的な仕事ばかり増えていく
 
といったところでしょうか。
 
ウィキペディアの言葉を借りるなら『事なかれ主義』が一番しっくりくる気がします。
 
従業員全体が悪い意味で会社の歯車となり、何も考える事なく目の前の仕事だけをこなしていく。仕事の効率や生産性、会社の業績などには興味がなく何となく勤めている社員が多い状態ですね。
 
これに類する記事を過去にも書きましたが、私の勤めている会社は、まさにこの状態です。
 
 

トップダウン体質が組織をダメにしてしまう

 
組織が大きくなると、それに伴って大変なのが意思伝達です。良く新入社員の研修で『ホウレンソウ(報告・連絡・相談)』という言葉が使われますが、これが大きなサイクルとして思うように機能しなくなります。
 
管理職として部下を預かった事がある人なら分かると思いますが、物事を『徹底する』ためには物凄い労力を必要とします。伝達する手段を駆使しても、せいぜい70〜80%しか伝わりません。言葉を発し、文章や資料で訴え、かつ一人々々に内容を確認をしてもそんな程度です。
 
これがもっと大きな組織において隅々まで物事を徹底させようとすると、一番上から一番下まで伝わる内容は、半分以下になってしまうのです。
 
ですから『トップダウン』経営で指揮命令が一方的に出されている組織の場合、最も生産性の高い部署にいる社員(現場)に対して十分な伝達が出来ません。
 
また創業者(あるいはその一族)が経営している大企業に良く見られるようですが『ボトムアップ』によって現場の声を吸い上げる事が出来ていません。すると組織の下にいる社員ほど考えるという事をしなくなります。俗に言う『指示待ち人間』ばかりになってしまうのですね。
 
創業者(一族)としてのプライドと経験によって、現場での意見に耳を傾けずトップダウンで一方的に指示が出るという体制。これが『事なかれ主義』を生んでいる大きな要因だと思います。
 
 
  

大企業であるほど権限を下に委譲するべき

 
さらに掘り下げて、なぜこうした体質になってしまうのか。これは経営者が部下を信頼していないためだと思います。
 
 ・信頼していないから権限を委譲しない
       ↓
 ・トップダウンで経営指揮をとるが、ボトムアップしない(現場の意見を聞かない)
       ↓
 ・部下は意見を言わない/考えない(指示待ち)
 
こうして結果的に経営陣の周囲にはイエスマンばかりが集まり、問題に目を向けなくなります。非効率な業務は改善されず、生産性の低さは問題にもならず、問題点は目にも止まらず、ひたすら経営者の手腕のみに頼って経営がなされていくのです。
 
組織が大きくなればなるほど、細部に目が行き届かなくなります。そうなった時に、経営者は信頼出来る部下に権限を委譲し、かつ判断を委ねていかなければ組織は根っこから腐ってきます。
 
経営手腕で企業が伸びるのは中小企業まで。大企業が存続するためには、より信頼出来る部下を育てて権限を委譲してやること。組織の大きさに伴って、自分の役割を限定する勇気が経営者には必要ではないかと思います。
 
ですから『大企業病』というのは企業ではなく、経営者に向けての言葉であると思うわけです。
 
 

明日は我が身

 
よく耳にする『お役所仕事』という言葉がありますよね。大企業病の体質とそれとがピタリと当てはまる気がします。
 
実際に市役所や警察署でのやり取りを見ていると、何と非効率なのかと逆に関心してしまいます。書類1枚書くだけで細かな指示を要求され、かつ受理されるまでのまどろっこしいこと、この上ありませんよね(公務員の方はゴメンナサイ)。
 
利潤追求を目的としていないからこその段取りだと思いますが、大企業病の状態がまさにそれです。そうした非生産性、非効率性に対して異を唱える人がいないのですね。まぁ公務員の場合は、倒産の心配をしなくても良いのでしょうが。
 
 
 
この記事を書きながら、
 
『企業は人なり』
 
と、どこかで聞いたセリフが頭の中でリフレインしてしまう自分がいます。
 
この言葉を地で行く会社が、はたして日本にはどれほどあるのでしょうか。シャープや東芝の名をニュースで聞耳にするたび、この一言に頭が下がる思いがして止みません。願わくば私の勤める会社が轍(てつ)を踏まない事を願いながら。
 
 
広告を非表示にする