自己責任で。

小さな話をタレ流す雑記ブログ

悲惨な抜歯体験が、素晴らしい歯科医と出会うきっかけに

 

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前回の記事で「つづく!」と宣言したので、前回からの続きというか体験談です。思い出したら腹が立ってきて、簡単に筆が進みそうなので(笑)。何のタメにもならない話ですので悪しからず。
 
さて前回は『かかりつけ歯科医』をもっておいた方が良いよ、という内容でした。

  

子供の頃から毎年のように歯科医で検診を受けている私が、転勤先で大変な思いをしたので記事にしました。今回はその苦い思い出について書き綴ってみます。
 
 

転勤先で見つけた、サロン風の歯科医

 
今から15年ほど前に、転勤先で歯の検診を受けようと思い歯科医院を探しました。引っ越し先のアパートから程よい場所に小綺麗な病院を発見したので、まだ土地勘の無かった私は看板に書かれていた電話番号へ連絡し、ひとまず検診を申し込むことに。
 
そして検診当日。
 
病院の中へ入ると新築の匂いがしました。まだ出来て間もないようです。何もかもがピカピカで、しかも病院らしからぬ洒落た内装でした。ハイソな美容院か、はたまた異国の家に招かれたようなと言っては大袈裟でしょうか。
 
そして呼ばれるまま診察室へ入ると、これまた優雅というより不愉快なほど豪華な造り。世間ではブラウン管テレビが主流だった時代、診療台毎に1台づつ液晶テレビが設置されているという贅沢ぶり。ゆったりと仕切られたパーテーション内には花が飾られ、紅茶の一杯も出てきそうな雰囲気でした。
 
看護婦さん達もピンク色の制服に身を包み、先生は若くて爽やかそうな印象(マスクしてるから良く分かりませんが)。そう、まるで少女漫画のような世界でした。その割には患者さんが少ないなとも思いましたが、開業して間もないのだろうと気にせず治療をお願いしました。
 
 

大きな虫歯は無かったが・・・

 
検診初日はレントゲン撮影と簡単な診察だけでした。
 
目立った虫歯は無かったのですが、先生の話では「親知らずが横向きに生えており、隣の歯との境目が虫歯になりつつある」とのこと。
 
早い話が「親知らずを抜いてしまった方が良い」と言われました。
 
それまで抜歯の経験は無かったので少し迷いましたが、「将来的にもその方が良いし、無くても差し支えない歯」だと言われたので、次回抜いて頂く事にしました。
 
今思えばあまり細かい検査や治療はせず、いきなり抜歯の話をされた気がします。その時点で別の病院を探すべきでしたが、豪勢な内装に惑わされてしまいました(泣)。
 
 

運命の診察2日目

 
それから数日後、いよいよ初体験の抜歯です。
 
「麻酔をするので治療中は痛くない」という言葉を信じて診察台の上へ横になりました。
 
麻酔をすると上唇の辺りから下顎までの感覚が無くなります。怖かったので目を閉じたまま身を任せていたのですが、何やら手こずっている様子。痛みはないものの『ギシギシ』という嫌な感触が麻酔越しにやんわりと伝わり、手に汗をかいていたのを覚えています。
 
それから30分ほど経過した頃でしょうか・・・口の中は唾液と血で一杯でした。看護婦さんが横で吸引したりタオルのような物で口の周りを拭いたりしてくれていました。そして時折聞こえてくる先生のため息が、私に物凄いプレッシャーを与えていました。
 
それから更に30分ほど経過し、徐々に感覚が戻りつつあるのが分かりました。麻酔が切れてきているのです。
 
その頃になると、歯茎を『ギューギュー』と引っ張られているのが分かります。涙があふれ痛みと不快感で耐えられず「いっそこのまま・・・」と良からぬ事を考えてしまうほど、頭の中は普通の状態ではありませんでした。まさに、身を以て拷問を体験したと言っても過言ではないほどの辛さです。
 
さんざんな思いをした挙句に、若い先生が一言
 
「ハァ・・・抜けね〜なぁ。これはウチで抜かないほうがイイな。紹介状を書くから、大学病院で抜いてもらいましょう。」
 
と言ってきました。
 
文字通り空いた口が塞がらない(塞げない)状態でしたから、『コクコク』と頷く事しか出来ません。その時は、一刻も早く今の状態から抜け出したいという思いしかありませんでした。
 
そして抜歯を中断し、口の中を消毒してもらうことに。中途半端に抜こうとしたおかげで歯はグラグラしており、痛くてたまりません。歯茎の一部を切開したらしく血も止まっていませんでしたが、とにかく痛み止めと紹介状を頂いて病院を後にしました。
 
 

昆虫のような食事を強いられた1週間

 
一刻も早く何とかしてほしいと思い大学病院へ予約を入れたのですが、1週間ほど先になってしまうとのこと。
 
その間は食べ物を口に入れると痛かったので、昆虫のようにゼリーだけで生活していました。しかも24時間ずっと痛みがあり、夜もまともに眠れません。
 
痛み止めは3日分しか頂いてなかったのですが、3日目も痛みが治まらず歯科医へ相談したところ、追加の痛み止めをたんまりと頂きました(しかもタダで)。先生も何やら申し訳なさそうにしていたので、文句も言わずに薬だけ頂いて帰りました。
 
大学病院で診察してもらうまでの1週間は、痛み止めとゼリーと栄養ドリンクで生きながらえていました。仕事を休む事も出来ず、何をやっても集中出来ない状態です。
 
ただただ早く抜歯してほしい、それだけでした。
 
 
 

大学病院でようやく抜歯してもらう事に

 
それから1週間後、予約をしていた大学病院で診てもらう事に。
 
再度レントゲンを撮り事前に説明を受けたところ、どうやら私の歯の根っこはタコの足のごとく曲がっており歯肉をガッチリとつかんでいたようです。
 
なので歯をタテに三分割して、かつ歯茎の一部を切開しなくては抜けないとのことでした。
 
1週間前の恐怖が蘇り、大手術のようになるのかと戦々恐々でした。大学病院の先生も非常に若い先生でしたので、失礼ながら『大丈夫かな・・・』という不安は拭えませんでした。
 
しかしその先生は「20分ほどで終わると思いますよ」と簡単に言ってのけました。しかも笑顔で。
 
とにかく今はこの人に身を委ねるしかないと思い、診察台へ横になりました。前回と同じように麻酔をしてから『ギュッ』と目を閉じて、あとは早く終わるのを信じて待つだけです。
 
 

あっという間の出来事

 
うっすらした感覚でしたが、歯を割って手際よく抜かれていくのは分かりました。
 
そして切開したところを縫っているような・・・
 
って、アレレ?と思っているうちに
 
「はい、終わりましたよ〜」
 
という先生の声が。。。
 
 
 
早い!!
 
わずか15分程のスピード!!
 
先生のマスクに隠れた笑顔はウソではありませんでした!!
 
 
 
1週間前の悪夢から夜も眠れず、ご飯もロクに食べれず必死に耐えてきた1週間。
 
それを、たった15分で苦痛から解放してくれました。
 
 
 
もし私がうら若き乙女であったなら、
 
〜 Fall  in  love 〜
 
だったかもしれない程の高揚感でしたよ(笑)。
 
 
 
そして治療後に見せてくれた血だらけの三分割された歯に、愛おしさを感じずにはいられませんでした。共に暮らすこと二十余年。私の体から離れる事に最後まで抵抗し、無残にもバラバラになってしまった小さな歯。。。
 
 
 
先生が「記念に持って帰る?」と言って下さったのですが
 
「いえ結構です。捨てて下さい。」
 
と、即答かつ丁重にお断りしました。
 
そんな感じで無事に抜歯が終了したのですが、残念ながら歯茎を縫っていたので、それから1ヶ月ほどは柔らかい物しか食べられませんでした。その後は少しずつ痛み止めを減らし、経過を見るため1ヶ月おきに通院はしましたが、3ヶ月後には通院も必要なくなりました。
 
 

貴重な体験だったのかも

 
以後、そのサロン風の歯科医院にはもちろん行ってません。というのもそれから1年後には転勤になっていたので、また別の土地で『かかりつけ歯科医』を探しました。
 
そして出会ったのが、今現在まで10年以上お世話になっている病院です。
 
実はもう一方の親知らずを、今お世話になっている病院で抜いてもらいました。その際、過去にあった恐怖体験を話したところ、念入りにレントゲンで確認して下さったのです。
 
やはり「抜歯が難しい生え方をしている」とのことでしたが「なるべく痛くないようにするので安心して下さい」と言って下さり、お願いしました。
 
時間はかかりましたが無事に抜歯が終わり、しかも「痛みが激しいようなら診察時間外でも結構ですから、我慢せずに電話して下さい」と言って、ご自宅の連絡先まで教えて下さいました!なんと心強いお言葉だった事か。
 
その歯科医院はいつも混雑していて時間もかかるのですが、とにかく丁寧で間違いがありません。なので以来ずっとお世話になっています。
 
 

あとがき

 
そもそも歯科医以外、私はほとんど病院へは行きません。
 
ですから医者はどこも同じと思っていたのですが、この恐ろしい体験から医者を選ぶという事の必要性を学びました。もしこの経験がなければ、面倒臭がり屋の私は迷わず一番近い病院を選んでいたでしょう。
 
皆様も信頼出来る『かかりつけ歯科医』とお付き合いしておくと、いざという時に安心ですよ。
 
歯が痛くなる前に、歯科検診をしながら病院選びをしておきましょう。